
若者を知るメディア「ワカシル」では、若者のリアルな視点が分かる記事を定期的に公開しています。
今回は、「Z世代は恋愛も『無理しない』?マッチングアプリと診断ブームから見える若者の恋愛観」というテーマとなります。
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はじめに
みなさん、最近Z世代をはじめとする若者の恋愛事情、気になりませんか?
コミュニケーションの取り方や恋愛の関係性のあり方が多様化する現代社会において、若者はどのような恋愛をしているのでしょうか?
今回の記事では、現役大学生である筆者の周りで最近アツいマッチングアプリの「Bumble」と恋愛タイプ診断「Love Type 16 / Love Character 64」の2つに焦点を当てながら、若者の恋愛を分析していきます!マッチングアプリや診断コンテンツの使われ方から、若者の“恋愛に対する価値判断の変化”が見えてきました。
ぜひ最後までご覧ください!
女性から会話が始まるマッチングアプリBumble
Bumbleは、マッチングアプリですが、Dateモードで恋人を探している人だけでなく、Bumble BFFで新しい友人関係を求めている人や、Bumble Bizzで新しいビジネスのメンターを探している人など、新しいつながりを求める人のためのプラットフォームです(Bumble, 2020)。
Bumbleの大きな特徴は、女性主導のデザインになっている点です。
時代遅れのデートの常識に挑戦するため、会話の主導権は女性が握り、女性が最初の一歩を踏み出す仕組みとなっています。
出典:Bumble(2020). Bumbleとは?. Bumble. https://bumble.com/ja/help/bumbleとは
若者はBumbleの何に惹かれているのか?
ライターの私の周りにもBumbleを利用している同年代の友人が多くいるため、アンケートを実施しました!
アンケート対象者:Bumble DateモードZ世代利用者男女6名
「Bumbleの1番の魅力は何ですか?」という質問に対しては以下のような回答が得られました。
「Bumbleは他のマッチングアプリと比較してどのような点が優れていますか?」という質問に対する回答は以下のようになります。

女性主導のポイントに加え、バックグラウンドに海外が関係している人が多い点に魅力を感じているZ世代が多いことが分かります。ライターの私も利用していて、日本旅行中あるいは日本に居住している海外の方をよく見かけます。
また、現代社会においては、恋愛と一言で言っても、様々な形が存在しています。その点で、Bumbleでは探している関係性を設定しなければいけないため、相手がどのような出会いを求めているのか、自分と探しているものが共通している人なのかといったことが分かりやすいことは魅力的なのではないのでしょうか。
恋愛スタイルをロジカルに診断してくれるLove Type 16 / Love Character 64
今年、若者の中で流行していたLove Type 16をご存知ですか?
単なる恋愛診断ではなく「自分と相手の恋愛スタイルをキャラクターを通して理解し、どう付き合えばうまくいくのか」を示す実践的な恋愛ナビゲーションツールです(Love Character 64, n.d.)。
そのLove Type 16がアップデートされ、恋愛タイプを深く詳しく掘り下げ、64 種類に分類したLove Character 64という新しい恋愛診断に形を変えています。
MBTIの恋愛版として若者に注目され、彼らの会話の中では「私はこのキャラクターだから、付き合う相手はあのキャラクターが良い」といった、診断を参考に恋愛をする内容が頻繁に出てきています。
恋愛をする相手との相性を感覚に加えて、データを通して知ることができるため「なんとなく」が減り、無駄に消耗せずに関係を深められることが可能になります。
出典:Love Character 64(n.d.). Love Character 64とは. Love Character 64. https://lovecharacter64.jp/about
若者はLove Type 16 / Love Character 64の何に惹かれているのか?
Love Type 16 / Love Character 64に関してもZ世代にアンケートを行いました。
アンケート対象者:Love Type16またはLove Character 64Z世代診断経験者男女6名
まず、「Love Type16またはLove Character 64の診断はどのように使っていますか?」という質問では、1を「気軽に(会話の話題程度)」5を「真剣に(診断結果を参考に恋愛を進めていくなど)」としたとき以下のような回答が得られました。

この結果から、診断結果を真剣に受け取り、依存的に恋愛に活かすのではなく、友人との話題のひとつとして扱えるようにといった気軽な診断をしていることが読み取れます。
また、「Love Type16またはLove Character 64で診断するメリットは何だと思いますか?」という質問には以下の回答を得ました。
自分自身の恋愛の仕方を客観的に理解することができることと同時に、相性の良いタイプも判明するため、特定の相手あるいは今後出会う相手との関係性を考える参考材料ともなる点が大きな魅力です。
若者は自分を大切にしながら効率的に恋愛を楽しんでいる?
BumbleとLove Type 16 / Love Character 64の特徴、Z世代へのアンケート結果をもとに若者の恋愛観の特徴や傾向を考察していきます。
①無理しない”自分基準”の恋愛
男性主導の恋愛がまだ濃く残る日本社会において、女性主導が求められるBumbleは珍しい存在です。
他のマッチングアプリは居心地悪く感じてしまう人でも、Bumbleはペースを自分で作れて良いと感じる人が多いのではないでしょうか。また、返信期限のある仕組みは、無理に相手のペースに合わせることを必要なくしています。
Love Typeでは、自分自身や相手の恋愛タイプを事前に可視化することで、相手に「合わせてみないと分からない」という負担が減ります。Z世代がこの診断を行う背景には、無理に自分を変えなくても成立する関係を選びたいという意図があるのではないでしょうか。
したがって、Z世代をはじめとする若者は、背伸びする恋愛より、“自分らしくいられる相手”や”自分のペースを守る恋愛”を求める傾向が強いことが考察できます。恋愛関係においても自己尊重を大切にしているのです。
②相手選びは“効率”と“透明性”のバランスをとる恋愛
Bumbleでは、多様なバックグラウンド、恋愛の仕方をする人々がいる中で自分にあった人を探すことがスワイプをする段階でできます。
また、Love Typeは、相性を感覚だけに任せずデータを通して読み取るスタイルとなっています。
このことから「とりあえず付き合ってみる」より、 最初から「合うかどうか」をある程度掴みたいという合理性が強いことが読み取れます。
Z世代をはじめとする若者は「効率良く」、「高い透明性」のもと自分自身との相性の良い恋愛相手を探す傾向があるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、現役大学生である筆者の周りで最近話題のマッチングアプリの「Bumble」と恋愛タイプ診断「Love Type 16 / Love Character 64」の2つに焦点を当て、アンケートに基づきながら、若者の恋愛観の特徴と傾向を考察しました。
Z世代を代表とする現代の若者は、消費行動におけるタイパ・コスパ、安定思考、自分らしさへ重きを置くとよく言われています。
恋愛においても、「無理しない”自分基準”の恋愛」「相手選びは“効率”と“透明性”のバランスをとる恋愛」といった同様の傾向がみられました。
若者は、恋愛においても自己理解が重視されており、BumbleやLove Type 16 / Love Character 64などのサービスや診断は、それを探る補助線として利用されています。これらを用いて「情熱」より「納得感」を高められる恋愛がされているのです。
おわりに
今回は「Z世代は恋愛も『無理しない』?マッチングアプリと診断ブームから見える若者の恋愛観」というテーマでご紹介しました!
ワカシルでは現役学生の視点を大切に、大学生活をとりまく環境や若者の様子について、今後も発信していきます。
次回もお楽しみに!
ライター
めい
監修
こほりまほ

