
若者を知るメディア「ワカシル」では、若者のリアルな視点が分かる記事を定期的に公開しています。
今回は、「コト消費よりモノ消費!?幼い心を取り戻すものが若者の中でトレンド」というテーマとなります。
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はじめに
みなさん、最近Z世代をはじめとする若者の間で流行しているものをご存知ですか?
カプセルトイやぬいぐるみのチャーム、幼少期に流行していたキャラクターのグッズなどです。
一見すると幼稚に見えるこれらのアイテムですが、成長した若者が「幼い頃の感情」や「懐かしさ」を再体験できる手段として、再び注目を集めています。
今回の記事では、詳しくなぜ若者に人気なのか、特徴をご紹介しながら考察していきます。
ぜひ最後までご覧ください!
世界中で話題!LABUBUとは?
まず、今特に熱い「LABUBU」というぬいぐるみキーチェーンを紹介します。
LABUBUは、THE MONSTERSというIPに登場する一部のエルフの総称であり、著名なインフルエンサーによるSNS上での投稿でその人気が加速し、世界各国で話題となってます(株式会社POP MART JAPAN, 2024)。
LABUBUは、整理券配布や抽選販売が行われるほどの人気ぶりで、入手困難さから若者の購買意欲をさらに高めています。
街中では、芸能人やインフルエンサーに影響を受け、ハイブランドバッグにLABUBUをつけている若者がよく見かけられます。

【写真1】LABUBU
出典:POPMART(n.d.). THE MONSTERS Exciting Macaron ぬいぐるみシリーズ.
出典:株式会社POP MART JAPAN(2024). 世界のポップカルチャーをリードするポップトイブランドのPOP MART、ブランドを代表するIPのLABUBU(ラブブ)がYahoo!検索大賞2024 ネクストブレイク商品部門に選出. PR TIMES. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000062707.html
平成女児に人気だったキャラクターが再熱
また、「幼い心を取り戻すもの」の流行のひとつとして、平成女児に人気であったキャラクターがあります。
サンリオキャラクターをはじめ、エンジェルブルーやポンポネット、ラブアンドベリー、プリキュア、しずくちゃんなど、一部のZ世代が平成女児であったときに身近であったキャラクターが、令和の今、成長した若者たちの中で再熱しているのです。
図1で示されているように、矢野経済研究所(2025)によると2024年度のキャラクタービジネス市場規模(商品化権・版権)は、前年度比102.9%の2兆7,773億円と推計されていますキャラクタービジネス市場は、徐々にその規模を広げていっているのです。
これらのキャラクターグッズは、平成に発売されたものへの「懐かしさ」だけでなく、現代の若者の「推し活」などの志向に合わせたグッズが販売されています。
「推し活」に使えるトレーディングカードケースや、推しのメンバーカラーに合わせたグッズなどによって、統一感のある推し活が可能となり、個性の演出やSNS映えにもつながっています。

【図1】キャラクタービジネス市場規模推移出典:矢野経済研究所(2025). キャラクタービジネスに関する調査を実施(2025年). 矢野経済研究所. https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3849
ランダムのドキドキ感がポイント?
さらに、上記で紹介したLABUBUのpopmartプロダクトやカプセルトイなどは、ランダム商品である点も若者のなかで話題となる一因であると考えられます。
POPMARTプロダクトは、箱を開封するまでどのキャラクター/種類が入っているかわからない仕様のブラインドボックスであることが大きな特徴で、カプセルトイと似ています。
このランダム仕様は、ただ欲しいものを得るのではなく、自分自身が欲しい特定のものを手に入れられるかどうかのドキドキ感やワクワク感を生み出しているのではないでしょうか。
コト消費よりモノ消費?
このようにブラインドボックスのぬいぐるみチャームやカプセルトイ、平成のキャラクターグッズなど、幼い時を思い返せるモノが若者の心をくすぐっています。
そして、上記で述べたドキドキ感やワクワク感を楽しむコトや、これらのモノを持っているということをSNS上で可愛く、おしゃれに発信するコト、共有するコトも若者の楽しみになっているのではないでしょうか。
開封時のドキドキ感やワクワク感は、ブラインドボックス開封動画がSNSに多く上がっていることから、この瞬間に若者が価値を感じていることが分かります。
また、これらのモノは推し活で推しの写真やうちわ等と一緒に並べられていたり、チャームは自身のハンドバック等につけることでカスタマイズを楽しむことができたりと、写真を撮りたくなるポイントはさまざまです。
モノ消費がコト消費を促進しているのか、あるいはコト消費のためにモノが選ばれているのかは一概には言えませんが、どちらとも相互に影響し合いながら活発になっていることは確かです。
まとめ
今回は、ブラインドボックスのぬいぐるみチャームやカプセルトイ、平成のキャラクターグッズなどが、Z世代をはじめとする若者のなかでさらに熱く話題になっていることを紹介しました!
このモノ自体は幼稚であるとも捉えられますが、成長した若者であっても開封時のドキドキ感やワクワク感を楽しむことができ、チャームをバッグに付けてSNS上で可愛く発信するなど、活発なコト消費も生み出しているのではないかと考察しました。
これからも、購入時や開封時の価値、SNS上での価値、カスタマイズの可能性などに着目されたモノの消費がされていくのではないでしょうか。
おわりに
今回は「コト消費よりモノ消費!?幼い心を取り戻すものが若者の中でトレンド」というテーマでご紹介しました!
ワカシルでは現役学生の視点を大切に、大学生活をとりまく環境や若者の様子について、今後も発信していきます。
次回もお楽しみに!
ライター
めい
監修
こほりまほ